政治哲学史講義 「講義概要」(1983年版)
哲学一七一 —— 政治と社会の哲学〔1983年春学期〕
pp.842-
この講義では、社会契約論と功利主義を取り上げ、そのいくつかの見解について考察します。いずれも、哲学的な教養としてのリベラリズムの発展において、重要な位置を占めてきた考え方です。リベラリズムに批判的な哲学者として、マルクスも取り上げる予定です。時間に余裕があれば、最後の方で『正義論』と現代の様々な見方についての議論を扱いたいと考えています。講義では、それなりに深い理解に到達したいので、議論の焦点を絞り込みます。
講義概要
A 序論
B 二つの社会契約論〔『政治哲学史講義』ではここにルソーが追加されている〕
1. ホッブズ
a) 人間性と自然状態の不安定
b) ホッブズの命題と平和条項
c) 主権者の役割と権力
2. ロック
b) 社会契約と政治的権威の限界
c) 正当な国制 = 憲法と不平等の問題
3. 〔ルソー 『政治哲学史講義』ではヒュームの後に配置されている〕
C 二つの功利主義教義
1. ヒューム
a) 社会契約論に対する批判
b) 正義、所有権、効用原理
2. ミル
a) 効用原理の修正
b) 自由原理と自然権
c) 女性の隷属と近代世界の原理
d) 私有財産、競争的市場、社会主義
D 〔リベラリズムへの批判〕
1. マルクス
a) 正義のさまざまな構想の役割
b) イデオロギー意識の理論
c) 疎外と搾取の理論
d) 合理的な人間の社会という構想
E 結論 —— 現代のいくつかの見解
a) 『正義論』の思想的な骨子の素描
b) 他のさまざまな見解との関係
テクスト
『カール・マルクス選集』マクレラン編〔オックスフォード大学出版〕
購読の範囲
第1部 (特に、第5章~第16章)
岩波文庫 第1巻 第1部 「人間について」
第5章 推論及び学問について
第6章 一般に情念と呼ばれる意志を持った運動の内的発端について、また、その表現としての話法(スピーチ)について
第7章 論及の結末、または解決について
第8章 一般に知的と言われる様々な徳、またそれらとは逆の欠点について
第9章 知識の種々の主題について
第10章 力、価値、位階、名誉、ふさわしさについて
第11章 態度(マナーズ)の相違について
第12章 宗教について
第13章 人間の自然状態、その至福と悲惨について
第16章 人格、本人及び人格化されたものについて
第2部 全文(第17章~第31章)
岩波文庫 第2巻 第2部 「コモンウェルスについて」
第17章 コモンウェルスの理由、生成、定義について
第18章 設立された主権者の権利について
第19章 設立によるコモンウェルスの種類と主権の継承
第20章 父権的及び専制的な支配について
第21章 国民の自由について
第22章 政治的及び私的な国民の諸団体(システムズ)について
第23章 主権の公的代行者について
第24章 コモンウェルスの栄養摂取と生殖作用について
第25章 助言について
第26章 市民法について
第27章 犯罪、免罪、罪の軽減について
第28章 処罰と報酬について
第29章 コモンウェルスを弱め、解体させることがらについて
第30章 主権を持つ代表者の職務について
第31章 自然による神の王国について
第2篇 全文
全文
原因と結果と自由と / 一ノ瀬正樹 著
人性論 / 土岐邦夫 訳
全文
特に、第1章~第3章
全文
岩波文庫
岩波文庫 他
岩波文庫
岩波文庫
岩波文庫
岩波文庫